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第24話:‘オトナ胎脂’ができるまで|秘密の美容|植物性プラセンタ 穂のしずく

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~捨てる美容~ Natsumi Nishikiori

美容は毎日続けることがいちばん大切。
だからごくシンプルでなるべくプチプライス、
何よりも楽しみながら続けられる美容をはじめましょう。

第24話:‘オトナ胎脂’ができるまで

第24話:‘オトナ胎脂’ができるまで

おなかの中で、おくるみのように赤ちゃんをすっぽり覆っている胎脂。赤ちゃん肌がピカピカなのは、この胎脂に保護されていたことが大きな理由と考えられます。

この世に生まれくる赤ちゃんの特権とも言える胎脂ですが、実は大人だって育める。それが‘オトナ胎脂’です。クレンジングや洗顔でオトナ胎脂を根こそぎ洗い流したりケミカルな成分で邪魔をせず、じょうずにスキンケアすれば、大人だって育てることができるのです。オトナ胎脂によって覆われた肌は、真冬でも乾燥せず、季節の変わり目にも揺らぎにくくなります。真夏の汗負けによる痒みなんかも減りますよ。

ではこのオトナ胎脂、いったい何でできているのでしょうか? これは肌が分泌する皮脂と水分、そして皮膚表面に押し上げられた細胞に含まれていた細胞間脂質が、皮膚常在菌によって分解されたもの。皮膚常在菌はかつて敵対視された時代もありましたが、現在では美肌菌と呼ばれ、なくてはならない存在であることがわかっています。

肌の上では実にたくさんの美肌菌が働いています。例えばアクネ菌。これは肌を適度な弱酸性にします。でも酸性に傾きすぎると、別の常在菌が働いてちょうどいいpHに戻すのです。ほかにもブドウ球菌などが絶妙なバランスで働くことで、皮脂や水分を分解&乳化して、肌にとって究極のクリーム=オトナ胎脂へと変化させているのです。

とはいえいきなり顔を洗うのをやめ、なにもつけずにいたら、これまで化粧品をたっぷりつけて過保護にしてきた肌はびっくりしてしまいます。化粧品によるバリア膜もオトナ胎脂もないままに外的刺激にさらされて、大きなダメージが肌に残る可能性も。じょうずに賢く、ていねいにオトナ胎脂を育むことが大切です。

まずは洗い過ぎをやめることをお勧めします。これはぜひ今すぐ実行してください。オイルクレンジング+泡洗顔などはどう考えても洗い過ぎです。せっかくのうつおい成分まで根こそぎ落としてしまいます。お勧めは洗い流せるクレンジング(ミルクかクリームタイプ)の後、化粧水をたっぷり含ませたコットンを半分浮かせるように拭き取ること。フランスなどヨーロッパではこのスキンケアが一般的です。これだけでも肌はぐっと健康になるはず。

もうひとつのポイントは、ケミカルな成分を断つこと。これについては次回、詳しくお話しいたしましょう。

tips

秋はなぜか物悲しくなったり、季節の変わり目で体調を崩したりと、しょんぼりしがちな季節かも。そんなとき私は座右の銘、「悲しいときはスキンケア」「落ち込むときこそメイクアップ」を実行します。最初はめんどくさいけど、お手入れするうち気分がよくなっていきます。

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